2011/3/18
ロシアのソチで行われた国際親善大会で優勝したサッカーのU-19(19歳以下)日本女子代表が18日、成田空港に到着したが、喜びとは程遠い帰国になった。遠征中に東日本大震災が発生。ともに17歳の川島はるな、田中陽子両選手が所属するエリート選手育成校「JFAアカデミー福島」は福島第1原発の事故で避難地域に含まれた。
心配そうな表情の川島選手だったが「福島に戻れると信じて頑張る」と気丈に話した。
2人が練習の場とする楢葉、広野町のトレーニングセンター「Jヴィレッジ」は同原発から約20キロ南に位置。地震発生時に現地にいた関係者によると、グラウンドが波打つなど大きな被害を受けた。原発は依然として深刻な状況が続いており、拡散する放射性物質の影響も懸念されている。
アカデミーの選手、関係者は既に東京などに避難した。川島選手は「遠征から戻る時は、みんなと会うのが楽しみだったけど、ばらばら。正直落ち込む」と目を潤ませた。田中選手も「仲間に何と言葉をかけていいのか…」とうつむいた。
今後、川島選手は静岡県、田中選手は山口県の実家に帰る予定。いつまた仲間と福島でボールを蹴る日が来るかは、分からない。
共同通信