2011/3/29
東日本大震災の影響を受けた東北のスポーツ界が動き始めた。29日はサッカーのJ1仙台が練習を再開した。被災地への支援活動も本格化している。ただ、被害の全容が見えない中で、被災者の受け止め方はさまざま。手探りの中の再始動だ。
約300人が避難する宮城県石巻市立向陽小学校。28日に元日本代表FW柳沢敦選手らJ1仙台の選手が訪れ、約50人の小学生とボールを追い掛けた。笑顔で走り回る子どもたちを、ほほ笑んで見つめる保護者。同市議でPTA会長の遠藤宏昭さん(40)は「こういうのを待っていた。暗い話ばかりだったのでうれしい」と大歓迎した。
被災者の中には複雑な反応もある。25日に避難所となっている石巻市立石巻中学校をプロ野球、楽天の三木谷浩史球団会長がスポーツ用品などを持って訪れた。境直彦校長は「善意はありがたいが、まだ百パーセント歓迎という気持ちになれない。それどころじゃない部分も、正直ある」。食料や物資の分配など、日々の生活で手いっぱいな地域もあるのが現状だ。
スポーツ界としても、関わり方は難しいところだ。J1仙台の選手会長、DF渡辺広大選手は「本当にサッカーをやっていいのか、今、何をすべきなのか」と悩んだという。仙台の手倉森誠監督は「亡くなった方はもちろん、寝たきりなのに避難所で介護を受けている方もいる。でもそんな状況だからこそ、被災者でもあるわれわれが生きている、元気なんだという希望を伝えなきゃいけない」と訴えた。
共同通信