2012/1/19
宮城・常盤木学園高サッカー部3年のFW京川舞(18)は、次代の「なでしこジャパン」を担いうる逸材だ。昨秋のU-19(19歳以下)女子アジア選手権で優勝した日本代表の背番号10を背負い、5試合で5点を挙げて得点王と最優秀選手(MVP)に輝いた。日本開催が濃厚なことしのU-20女子ワールドカップ(W杯)に向け「攻撃力を見せつけたい」と意気込んでいる。
スピードを生かした裏への抜け出しに加え、広いシュートレンジも併せ持つ器用なストライカーだ。代表での役割について「チームワークを生かしつつ、緩急をつけた攻撃で自分らしさを出したい」と話す。アジア選手権では、試合を決める貴重なゴールを連発して優勝に導いた。
茨城県出身でサッカー留学している京川は、昨年3月に東日本大震災が発生した時、仙台の寮にいた。大きな被害は受けなかったものの、強い揺れに恐怖を感じたという。被災地への思いは強く「元気を与えたい。将来は人間的にも大きくなって『京川さんみたいになりたい』と言ってもらえるような選手になりたい」と語る。
卒業後は日本代表主将のMF沢穂希が所属するなでしこリーグのINAC神戸への入団が決まっており、激しいポジション争いの中で技を磨くことになる。U-20女子W杯の目標を問われると、力強く「優勝しかない」と言い切った。(石井大)
共同通信