2012/2/22
●利己的な選手がおらず、全員がチームのために全力を尽くす姿勢に感心した
――2004年に清水に加入する前、Jリーグについての予備知識は?
「リーグがしっかり運営されており、選手はスピードがあって運動量も多いと聞いていた。来日後のJリーグへの印象についてはリーグの運営が完璧で、クラブの練習施設も申し分ない。利己的な選手がおらず、選手全員がチームのために全力を尽くす姿勢に感心した。また、勝っていても負けていてもファンが変わらず応援してくれることに感激した。ブラジルでは勝っているときはいいけど、劣勢になるとホームでも罵声を浴びるからね。J1のレベルはブラジルの1部リーグにはちょっと足りないかな。でも、その後僕がプレーしたカタール・リーグよりレベルはずっと上。アジアではトップレベルだと思う」
――日本のサッカーとは相性がいいと思いましたか?
「僕はスピード、テクニック、ゴールへのどん欲さで勝負するタイプ。最初はチームメートのプレーの特長がなかなかつかめなかったし、彼らも僕の動き方が分からなかったようだった。でも、日本のプレースタイルに慣れてからは、次第に自分の持ち味を出せるようになったと思う」
――日本人選手で「コイツはすごいぞ」と思った選手は?
「大勢いるよ。高い技術を持ち、視野が広く、ゲームをコントロールできる遠藤(保仁/G大阪)と小笠原(満男/鹿島)。ポジショニングが良く、クレバーでリーダーシップもある宮本(恒靖/当時・G大阪、2011シーズン限りで引退)。高くて強くて激しく当たってくる中澤(佑二/横浜FM)。動き出しがうまくて決定力がある大黒(将志/当時・G大阪、現・横浜FM)、パワフルなストライカーの西澤(明訓/当時・C大阪)らだね」
――日本人選手の長所と短所について
「長所は基本技術が高く、運動量が多くて、チームプレーに徹するところ。短所はやみくもに前へ急いでボールを失うことがあること。ブラジル人選手は、相手にスキがあればそこをズバッと突くけど、向こうの守備陣形が整っているときはパスを回してボールをキープし、スキを見付けたら攻撃のスピードを上げるように幼いころから叩き込まれている。その考え方からすると、首をかしげるようなことがあった。それから、リードすると急に守りに入り、消極的なプレーをする選手がいた。それが裏目に出て、相手に付け込むスキを与え、追い付かれたり逆転されてしまうことがあった。サッカーでは、リスクにチャレンジするべきときとそうじゃないときがある。これは選手一人ひとりの状況判断の問題。ブラジルのビッグクラブはたいてい100年以上の歴史があり、プロリーグの歴史も80年近い。それぞれの国のサッカーにおける歴史の蓄積の差が、個々の選手の判断にも影響を与えているんじゃないかな」
サッカー専門紙EL GOLAZO