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[大宮]ブロゴラ:ラファエル選手、大宮での最後の練習を終えて「みんなに愛されていることを実感できたので本当に幸せでした」(写真あり)()

2012/7/3

6月30日に行われたJ1第16節・清水戦後に大宮退団を表明していたラファエル選手ですが、3日(火)のトレーニングが大宮での最後の練習となりました。同日、ラファエル選手は練習に部分合流してトレーニングを終えると、志木グラウンドに訪れたサポーターに向けてファンサービス。一人ひとり丁寧に記念撮影やサインに応じていました。かねてからの夢であるブラジル代表入りを目指すことなどを理由に、ブラジルへと帰国するラファエル選手。クラブハウスに引き上げてきた後、時間の許す限り記者陣のインタビューに応えてくれましたので、コメントを紹介します。(取材・撮影/郡司 聡・EL GOLAZO)


別れを惜しむかのように一人ひとり丁寧にファンサービスに応じる

東選手がラファエル選手に声をかける。東選手は「ラファにはいいものを見せてもらった。盗めることがたくさんあったし、人間的にも素晴らしい人なので、自分もそういう人間になりたい」と感謝の気持ちを話していた

およそ3年間、慣れ親しんだ志木グラウンドをランニングするラファエル選手

■FW ラファエル選手コメント
――大宮のチームメートに伝えたいことは?
「やるべき仕事をすべてやり遂げていない中でチームを離れることになる。大宮を上位に、いるべき順位に引き上げられなかったことは悔しい気持ちでいっぱい。これはみんなへのメッセージだけど、僕は大宮を応援し続ける。これからは大宮サポーターの一人になる。大宮は僕の愛するチームだし、みんながいい状態であることを見ていたい。僕たちはファミリー。ファミリーであるということは、世界中どこにいても気になる存在だし、ファミリーへの愛は永遠のものだから。苦しいときも仲間を信じて、みんなで力を一つにして頑張ってほしい」

―― 一番印象に残っているご自身のゴールは?
「選ぶのは難しいけど……。今年の、最後のさいたまダービーで決めたゴールかな(J1第7節・浦和戦のチーム2点目)。結果的に大宮で最後に決めたゴールになった。あとはゴールではないけど、前節の清水戦でのアシスト。チームに貢献できたプレー、最後の試合ということで思い出に残っている」

――大宮に来たときの最初の日本という国、そして日本サッカーへの印象は?
「日本という国への印象は科学技術が発達している、進んでいる国というイメージだったが、まさにそのとおりだった。文化も発展していて、日本人は非常に礼儀正しい人種だ。そして日本サッカーはシステムを尊重してプレーする。運動量も多く、スピーディーなサッカーだと感じた。日々進歩しているし、レベルが高くなっている。最近になって今までにないぐらい日本人選手が海外でプレーするようになっているが、それが日本サッカー成長の証だと思う」

――今後、より日本サッカーが発展するためにアドバイスできることは?
「僕がアドバイスできるような立場であるかは分かりませんが、常に完璧なものはない。どんな選手にも言えることだけど、常に高いレベルを求めないといけないし、現状に満足してはいけない。過去、サッカーと言えばブラジルというイメージを抱いていたと思う。ブラジルと言えば、腰から下の柔らかさ、巧みなボールテクニックをイメージしていると思う。ただ最近はサッカー=スペインとなってきているかもしれない。スペインはレベルも高く、パスワークも巧みで、ボールもよく動くサッカーを展開し、サッカー界もそれを目指してきている。世界のサッカーは一人の個人技ではなく、選手全員の運動量が要求される、パスワークが重要視される段階になってきている」

――来年はコンフェデレーションズカップという大会がブラジルで開催され、ブラジル代表と日本代表が対戦するかもしれません。そのときにピッチに立っていたいですか?
「そういう思いもあるけど、まずはクラブで結果を残すこと。僕は7年間ブラジル国外でプレーしてきた。そのため、ブラジルで名が通った選手ではないので、自分の名声をこれから築いていかないといけない。クラブで結果を残すことで、その先にブラジル代表が見えてくる。その目標が達成できて日本代表と対戦できたらうれしいね。僕が愛した国ですから。そのときの日本代表に大宮の選手がいたらいいね。例えば(東)慶悟は今回ロンドン五輪代表にも入ったし、フル代表にも入れる力を持っている選手だと思う」

――ラファエル選手が好きな日本食であるうどんの魅力とは?
「うどんだけでなく、ラーメンも非常においしいと思っている。麺類が好きなのか、スープの味が気に入ったのか。なぜか自分でも説明がつかないんだけどね。ブラジルで日本食が恋しくなる? 日本食レストランもブラジルにあるから大丈夫。日本人とブラジル人のつながりは深いし、日本人ネットワークもブラジルにはたくさんあるから、そのおかげで日本食を食べる機会も多いと思う。日本とブラジルは非常に友好的な関係にあるので、自分も助かっている。将来的には日本食レストランでも開けたらいいかな」

――最後の練習を終えて、込み上げてくる思いは?
「ここで育んできた友情を思うと、離れるのは寂しい気持ちはある。ここにいる全員と再び会える日が来ると思っているけど、それまで時間がかかると思うと寂しいね。ここで育んできた友情は確かなもので、これだけの友情は簡単に育めるものではない。僕はみんなを愛して、みんなに愛されていることを実感できたので本当に幸せでした」

――最後に大宮のサポーターへメッセージを。
「およそ3年間、応援ありがとうございました。数多くの勝利をつかむことができず、大宮を本来あるべき順位(上位)まで引き上げられずに申し訳ない気持ちでいっぱいです。チームがいいときもまたそうでないときも、常に声をからして最後まで応援し続けてくれた強い気持ちに非常に感謝しています。僕は大宮の選手という立場から、大宮サポーターの一人になる。大宮サポーターを代表してみなさんのプレッシャー以上に、選手たちにサポーターとしてのプレッシャーを与え続けるよ。一緒に戦っていると、みなさんの隣に僕がいると思ってください。僕はチームを離れるけど、離れた後も大宮アルディージャを支えてください。みなさんの力が選手の力になって、それなしには選手たちは戦えない。みなさんのサポートがあって、今までクラブは前に進んできたんです。これからも後押しを続けてください。お願いします」

【PROFILE】
ラファエル(RAFAEL)
1983年5月27日生まれ、29歳。190cm/80kg。ブラジル・サンパウロ州出身。A型。ポンチプレッタ→パルメイラス→インテルナシオナル→マリーリア(以上ブラジル)→サムスンスポル→ヴェステル・マニサ・スポル(以上トルコ)→トンベンセ(ブラジル)を経て、2009年8月大宮アルディージャに加入。J1通算83試合出場24得点。

サッカー専門紙EL GOLAZO

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